今回は『読書効果の科学: 読書の“穏やかな”力を活かす3原則』を倉下が紹介しました。
タイトル通り、非常に「穏やか」な効果がじっくりと語られます。「科学的知見」を謳いながらえらく強めにその効果を主張するようなノウハウ本にうんざりしている方は、とても落ち着いて読める内容だと思います。
また、本編でも触れていますが、読書効果に関する知見を「インプット」するためだけでなく、科学的な研究結果やそのデータをどう「読み取れば」いいのかを、かなり丁寧に教えてくれている一冊でもあります。
個人的にはそうした読み取り方を少しでも学んでおけば、それ以降、書籍やWeb記事の「科学的」なデータへのまなざしがかなり変わってくると思います。
それこそ、そうした違いは「穏やか」なものでしょうが、5年、10年という単位で考えればかなり大きな差になってくるのではないかと予想します。
書誌情報
著者:
出版社:
出版日:
2024/10/15
目次:
はじめに──読書は社会にとって必要か?
第Ⅰ部 読書の力を正しく知るために
第1章 読書研究を見る目を養う
第2章 誰がどれくらい読んでいるのか
第Ⅱ部 読書効果についての科学的研究知見
第3章 読書は言語力を伸ばすか
第4章 読書は人格を高めるか
第5章 読書は心身の健康に寄与するか
第6章 読書は学力や収入を伸ばすか
第7章 読書の行動遺伝学
第8章 読書効果をうまく利用するために
おわりに──読書の“穏やかな”力を享受していくために
倉下の読書メモは以下のページからご覧いただけます。
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