倉下メモ
二十歳から四十歳まで、ほぼ毎日晩酌をしていた倉下の体験を少し。
心療内科に通院するようになって、「だいたい一年かかる」と言われたときにちょっとショックだったのは「そうか、最低一年間はお酒が飲めないのだな」ということでした。
それまでは、本当に毎日お酒を飲んでいましたし、はっきりと「習慣」になっていたと思います。「晩ご飯を食べる」と「お酒を飲む」が常にセットになっていたのです。その組み合わせが、まるっとパージされてしまう。そうなると、人生から一つ楽しみが失われてしまうどころの話ではありません。何か決定的なものが喪失する、という感じすらします。
でも、人間は慣れるものです。本当に、見事に慣れます。
禁酒開始の一、二ヶ月は多少の渇望を覚えていましたが──…
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