『情動はこうしてつくられる──脳の隠れた働きと構成主義的情動理論』
倉下メモ
何かしら身体反応が生まれる。鼓動が早まったり、頭がぼーっとしたり。そういう身体状況が与えられ、私たちの心はそれを「解釈」する。ああ、これは恋をしているのだ、とか、ああ、インフルエンザにかかったのだ、とか。そうした解釈=判断は、その後の対応をなるべくスムーズに行うための予測でもある。
重要なのは、そうした解釈がアプリオリに与えられているものではなく、むしろ後から構築されるものである、ということ。それはつまり、可塑的であるということでもある。
鍵を握るのは、「言語化」であった。なるべく精緻に、そうした状況=状態に名前をあたえ、個別に区別できるようにすること。そのような解像度のアップが、予測の正確さを向上させるだけでなく、私たちが受け取る…
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